nicht seinの読書感想文

漫画やアニメ、同人誌の感想やらなんやらを細々と残そうかと。

「おくりびと」試写会に行ってきました

お悩み別コエンザイムQ10の摂り方でオススメな方法は?

チェロという夢に生きた主人公が楽団の解散を気に夢を捨てて実家に帰省して就いた職業は遺体を棺に納める納棺師という仕事だった――

友人に誘われて、事前情報全く無しでふらりと観に行ったのですが、凄く良かったです。
「良かった」というより、「深かった」という言葉の方が合っている気がする。

以下ネタバレ含む感想。



多分、「死」とどう向かい合うのか、とか、職業の貴賎について、などについては他の人が書かれていると思うので、わたしはちょっと変わった見方をしてみます。

導入部分の『主人公が妻に内緒で1800万するチェロを購入していた』という部分で「なんで一言も相談せずに決めるかな」と思っていました。「自分が我慢すれば相手に迷惑を掛けずに済む」とか考えてるどこかで崩壊するだろうな、と。
納棺師という職業に就いた時も冠婚葬祭とごまかして、大悟は本当のことを言えません。
言葉にできない二人の間にはだんだん歪みが生まれて、ついには別れてしまうのですが、そんな二人を再び結びつけたのもやはり言葉ではなく納棺をしている大悟の姿でした。
最後まで手放さなかった父親のおくり石や、夫のレコードを大切に保管していた母親など、「言葉にしない想いの伝え方」というのを強く感じました。