nicht seinの読書感想文

漫画やアニメ、同人誌の感想やらなんやらを細々と残そうかと。

ゲームの敗北。

ドラクエのナンバリングタイトル「ドラゴンクエスト9」が携帯ゲーム機のnintendoDSに来ました。
以前より「一番売れているハードで出す」と言い切っていましたから、普及率では未だPS2には敵わないものの未だに週に15万台以上売れて、買うのに行列が必要なほど勢いがあるNDSでの発売にはすごく納得できます。
Wiiは勢いはあるもの絶対的な普及数がまだ少ないですからね。

ただ、絶対的な普及数でトップのPS2ではなく携帯機のNDSを選んだのは、PS2稼働率がどうのこのうのというより、「携帯機」であるから、という理由のほうが強いように感じました。
#ちなみに、ドラクエ7はPS2発売後、PS1で出していますから、旧世代機だから出さない、ということはないでしょう。

以下、あくまでも私の考えですが、携帯機に看板タイトルのドラクエのナンバリングタイトルを持ってきたということは、スクエニ自ら「ゲームに長時間没頭させるよりも、短期間でちょこっと」なソフトの方が売れると舵を切ったんだと思います。

逆にいうと、「ゲームは他の娯楽に対し圧倒的な時間を費やすだけの楽しさを提供できる」ということへの敗北宣言なんだな、と感じました。

任天堂のタッチジェネレーションに代表される「ちょこっと楽しめて、遊び以外にも学べる」ソフトなどは、明らかに旧来のゲームの方向性とは異なる方向性に昔からのビックタイトルの「ドラクエ」も変わってしまったのだな、というある種の寂寥感があります。

ゲームの裾野が広がるからいいじゃないか、という意見もあるでしょうが、広がった裾野には私の好きだったゲームはないし、旧来のゲームは売れないので無くなるわけです。
イメージ的には1990年代後半、アーケードで格闘ゲームに侵食されていったオールドゲーマの気持ちです(w

老兵は死なず、ただ立ち去るのみ』なんだろうな……


#もちろん未だにアーケードで格闘ゲームの新作がでるように、旧来のゲームが完全になくなることはないでしょう
#ただ、格闘ゲームがあっという間に廃れていったような、転換期なんだな、という感慨をもった、ということで。