nicht seinの読書感想文

漫画やアニメ、同人誌の感想やらなんやらを細々と残そうかと。

黒乙女 黒き森の契約者

黒乙女―シュヴァルツ・メイデン―  黒き森の契約者 (富士見ファンタジア文庫)

黒乙女―シュヴァルツ・メイデン― 黒き森の契約者 (富士見ファンタジア文庫)

「科学」の変わりに「魔術」が万物の法則を支配する世界。「黒い森」と呼ばれる異界に捨てられ、幼い頃をその地で過ごした少女、シェルーナ。
名家に生まれ魔法学校主席の才能を持つマリーに彼女の祖父の別荘の異変の調査を依頼されたシェルーナはマリーと共に幾多の苦難を乗り越えてついにその真相を暴く!
……いや、そんな話じゃない気がする(w、
いろいろ作られている魔術や、異界の王とその契約者などギミックの設定はしっかり作り込まれています。
また、シェルーナの毒舌っぷりとその裏に見え隠れする想いや、突如一族の後継者に祭り上げられたマリーなど、登場人物も濃い人物が揃っています。特に後半に行くに従って会話の歯車が合ってきて、どんどん面白くなっていきました。
それだけに、駆け足で妙に説明調なストーリー展開が残念。
後書きを読む限り、続編はでるかどうか微妙なところのようですが、シェルーナとマリーの掛け合いが面白くなってきたところで終わっているので、是非続きが出て欲しいものです。
今度はシェルーナとマリーの百合度も上がっているといいのですが(苦笑)