人類は衰退しました３

人類は衰退しました 3 (ガガガ文庫)

名作。
今回は１冊まるごと１本の長編――しかも本格的な冒険物――いつものどこかのほほんとした雰囲気ではなく、緊迫した展開でした。
人類の全ての記録を目指したヒト・モニュメント計画の恩恵で街にも電気が通るようになった影響で、電磁波が苦手な妖精さんは里帰りしてしまう。

【0f】
冷たく過酷な現実です。わたしたちの生きる世界です。
起こるべき事が起こります。
事故や病気に気をつけて、天寿を全うできるよう頑張りましょう。

人類は衰退しました３ p69

いままでのゆるゆるな雰囲気とはうってかわった、まさに過酷なサバイバル。歩きづめの疲れや脱水症状からくる頭痛、口調は同じハズなのに緊迫感が凄くありました。
それでも、ぴょこんと妖精さんが一人現れただけで雰囲気が一転するあたり、さすがという感じ。
いつのまにか三人になり、いっぱいになり、最後の方ではいつものゆるゆるなノリが復活。

にしても、意外とこの子サバイバル能力高いですな。事前準備も万端でしたし、迷ってしまってからの対応もしっかりしてましたし。だてに調停官やってませんね。