nicht seinの読書感想文

漫画やアニメ、同人誌の感想やらなんやらを細々と残そうかと。

めしあのいちにち

めしあのいちにち (電撃文庫)

めしあのいちにち (電撃文庫)

概略だけ言えば、「救世主という預言を受けて、さまざまな組織から狙われるヒロインを護る主人公とその兄妹達の物語」と王道、悪く言えば王道な話なのですが、ちょっと違うのが、ヒロインのめしあが「天使によって使わされた救世主」というのが全世界的に共通認識されている点。それと、主人公の保の家「殺ヶ原家」が、この手のライトノベル主流の超能力や魔力などの「異能力」を否定し、拳銃などの「人の手による力」を高めることに特化した一族というあたり。高められた結果、結局は「精度100%のスナイプ能力」とか「桁外れの身体能力」など、ある種の異能力になっちゃっているのはお約束w

ヴァー子という異分子の登場がキャラクター紹介を兼ねていたり、姉妹に溺愛されている保とか、天下無双な妹・蛍雨とめしあの喧嘩と仲直りなど、中盤までの話がしっかりとしていて良かっただけに、後半の展開にちょっとびっくり。

いや、いくらなんでもそれは言動不一致だと思うですよ、お母様。
「殺ヶ原家」を嫌うのは分からなくもない(十分歪んでいるのは読み取れますし)のですが、「殺ヶ原家」を壊すのにどうしてI.S.C.に組みしなければいけないのか、なぜめしあを狙うのか。
このあたりは続刊待ちかな?